※ネタバレあり【生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術】消える短編小説?

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生者と死者
酩探偵ヨギ ガンジーの透視術

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はじめに

こちらのページでは、生者と死者 酩探偵ヨギ・ガンジーの透視術’(泡坂妻夫)のネタバレを記載します。

ストーリーのネタバレと、本書の一番の驚きであるトリックの部分を記します。

ネタバレが嫌な方はこの先を読むのはお控えください。

出来れば実際に書籍を手に取ってご自身の手で読んで頂きたいとは思いますが、トリックが気になる方は、この先も読み進めてください。

では、改めて本書の概要を記します。

まずは本書、帯に書かれている説明から。

お願い。
はじめは各項を切り開かず、必ず袋とじのままお読み下さい。

大反響‼
世界出版市場に輝く《驚愕の書》

日本テレビ系「嵐にしやがれ」
又吉直樹さんが紹介!

~本書帯より抜粋~

上記したように本書は世にも珍しい袋とじがある書籍となっています。

「消える短編小説」と銘打っており、袋とじを開けていない状態では、短編小説を読むことができます。

袋とじを開けると、長編ミステリーになり、短編小説が文字通り消えてしまいます。

しかしながら私は中古でこの書籍を購入しましたが、袋とじは既に開かれておりました…。

同様なケースも多々あると思う為、袋とじのページを記載しておきます。

短編小説のページ番号

16. 17. 32. 33. 48. 49. 64. 65. 80. 81. 96. 97. 112. 113. 128. 129. 144. 145. 160. 161. 176. 177. 192. 193. 208

上記の16ページごとが短編小説のページとなっております。

ゼムクリップ等を利用して上記のページ以外を閉じれば、袋とじが開いた状態で購入をしても、短編小説を楽しむことが出来ます。

また、帯にも記載されている又吉直樹さんが紹介というものは、2017年5月27日のテレビ番組「嵐にしやがれ」にて又吉直樹さんが、読んでも眠くならない本として紹介をしていたそうです。

他にも2017年11月16日にテレビ番組「アメトーーク」にて「読書芸人」回でカズレーザーさんが変わったギミックの本として紹介もされています。

ストーリー(※ネタバレ有)

まずは、トリックに大きく関係している、ストーリーのネタバレをします。

登場人物名等はなるべく割愛し、ざっくりと説明をしていきます。

『千秋』という名の記憶を無くした二重人格(?)の美青年を中心に語られます。
超能力?奇術?マジック?のようなものが使え、事件の犯人を当てたりします。
『千秋』と『里美』のラブストーリーのようなストーリーとなっています。

超能力があると思われる記憶を無くした女性『千秋』とそれを保護することになる社長の男性「里美」。
ひょんなことから、探偵・奇術師のヨギ・ガンジーが千秋の能力が、奇術(マジック)か超能力かを判断する場に立ち会うことになる。
結果、勝敗はつかずだが、その前後で起きた殺人事件の犯人を千秋が言い当てることが度々発生する。
超能力以外では説明できない状況が続くが、実際は千秋は双子であり、双子の弟がそれを利用してトリックを行っていた。
また殺人事件の犯人も双子の知っている人物であったためそれを利用して超能力に見せかけていた。

トリックのネタバレ

では、トリックのネタバレを含めた私の感想を記します。

ここにも多分にネタバレを含みます。

千秋・里美の両名が短編小説と長編ミステリーでは性別が逆になっています。
千秋に関しては袋とじを利用した文節にて美青年と短編小説では記載をしており、里美に関しては、里美は名字であった為、叙述トリックを利用し短編小説では女性と錯覚をさせられます。
また長編ミステリーのトリックも双子の姉弟を利用したトリックであり、ジェンダーを利用した叙述トリックと含めてシナジーが感じられます。
またメッセージのアナグラムを利用した透視(マジック)も含め叙述トリックがふんだんに行われていると感じた。
また短編小説では主人公であるヨギガンジーたち一行は全く登場しておらず、完全な別の話となっている点は驚愕です。

~辛口めな感想~

叙述トリックや消える短編小説というトリックは感動を覚えるが、短編小説・長編ミステリーともに、それぞれ単独の読み物としては、すごく良いとは言いずらく感じた。
短編小説は、急に登場人物が増えたり、謎もそのままで終わり、ストーリーにも若干のずれ・違和感を感じた。
長編ミステリーでは、袋とじ部分の為か、やや冗長に感じる部分があったり、急に展開が変わったり、表現方法が変わったりと違和感は拭えなかった。

それぞれの話としてストーリーを楽しむ作品ではなく、短編小説を読んだ後で、長編ミステリーを読み、その叙述トリックを楽しむという作品であると感じた。

おわりに

ここまで読まれてしまった方は、オチやトリックのネタバレを知ってしまっていると思います。

読む楽しさは半減どころか、激減だと思います。

しかし、電子書籍ではなく紙の書籍だからこそ味わえる、袋とじのトリック。この本をぜひ手に取り実際に自分で確かめてみていただけたらと思います。

ぜひぜひご一読を。

この記事を書いた人
メカゴリラ

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