※ネタバレ【しあわせの書 迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術】

書籍レビュー しあわせの書 書籍紹介
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しあわせの書
迷探偵ヨギ ガンジーの心霊術

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はじめに

こちらのページでは、しあわせの書 迷探偵ヨギ・ガンジーの心霊術のネタバレを記載します。

ストーリーのネタバレと、本書の一番の驚きであるトリックの部分を記します。

ネタバレが嫌な方はこの先を読むのはお控えください。

出来れば実際に書籍を手に取ってご自身の手で読んで頂きたいとは思いますが、トリックが気になる方はぜひこの先も読み進めてください。

では、改めて本書の概要をamazonの紹介ページより抜粋したものを下記します。

驚愕! こんなことが出来るとは。マジシャンでもある著者が企んだ、「紙の本ならでは」の仕掛け。 未読の人には、絶対に本書のトリックを明かさないで下さい。

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体〝惟霊(いれい)講会〟。超能力を見込まれて信者の失踪事件を追うヨギガンジーは、布教のための小冊子「しあわせの書」に出会った。41字詰15行組みの何の変哲もない文庫サイズのその本には、実はある者の怪しげな企みが隠されていたのだ――。

マジシャンでもある著者が、この文庫本で試みた驚くべき企てを、どうか未読の方には明かさないでください。

文冒頭より

「しあわせの書」は桂葉華聖(かつらばかせい)という人の著で、一九八七年七月一日、惟霊講会の出版局から刊行されている。

この本の体裁はA6判二百ページほどの小冊、ごく普通の文庫本といった感じだ。一ページが四十一字十五行、改行が多くゆったりした字組みは、普段、活字に親しまない人達にも読み易いようにという心配りなのだろう。……

Amazonの商品紹介ページより

ストーリー(※ネタバレ有)

まずは、トリックに大きく関係している、ストーリーのネタバレをします。

登場人物名等はなるべく割愛し、ざっくりと説明をしていきます。



とある宗教団体に関わった人物が死亡する、失踪するという事件が発生しました。

その事件を主人公が偶然出会った、探偵のヨギ・ガンジーと共に解決をしていく…というのがストーリーの本筋です。

宗教団体の集会に潜入をしたり、捕まえられたりとストーリーは進みますが、最終的には宗教団体の跡継ぎを決める対決に立ち会います。

失踪事件等はこの跡継ぎ争いによるものであり、最終的には犯人を見つけます。

ストーリーでの大きな謎解き要素としては、本を食べるというものです。

急に何を言っているのわからないとは思いますので、順を追って説明します。

宗教団体の教典的な本として、【しあわせの書】というものがあります。

奇しくも本書と同じタイトルではありますが、この本は犯人がこただり、特注で作ったものでした。

跡継ぎ争いの決定方法は、断食を行い耐えたものが跡継ぎに決まるというものでした。

これを以前から知っていた犯人は、本のページを食べれる紙にて作成しており、こっそりと食べ、断食を有利に進めておりました。

水に濡れたときに不自然な様子を感じた、ヨギ・ガンジーがこれに気づき、犯人を追い詰める…というのがストーリーでのネタバレになります。

トリックのネタバレ

では、肝心のトリックのネタバレをします。

書籍のタイトルが【しあわせの書】であり、作中にも宗教団体の本としてあるもののタイトルが【しあわせの書】と同一であることに、何らかの違和感を感じると思います。

そして作中ではこの本が何度も登場してきます。ストーリーでの最終的なオチも、本を食べるというものでした。

かといって、このヨギ・ガンジーの心霊術の書籍が食べられるわけではありませんのでお気を付けください(笑)

作中で犯人は、このしあわせの書を使い超能力的なものをみせました。

それは、本の端をめくり、ページを決めれば、そのページの最初の言葉がわかるというものでした。

最終的に、このトリックは作中で主人公たちに看破されました。

このトリックのネタバラシというものが、ページを見開きにした際、左のページの最後から2行目の一番下の単語が、右のページの一番最初の言葉と同様である…というものです。

これを使い、作中で犯人はページをぺらぺらとめくる際に最後から2行目の単語を見て、先頭の単語を当てていたのである。

このトリックを使っていたのは作中の宗教団体の教典である【しあわせの書】、そして私たちが手に取り読んでいる本のタイトルも【しあわせの書】

みなさまお気づきだと思われますが、この作中のトリックがそのまま、書籍に反映されております。

233ページにも及ぶこの書籍の全てにしっかりと反映されております。

おわりに

ここまで読まれてしまった方は、オチやトリックのネタバレを知ってしまっていると思います。

読む楽しさは半減どころか、激減だと思います。

しかし、文字の大きさや画面によりページ数が変わってしまう、電子書籍ではなく紙の書籍だからこそ味わえる、この本をぜひ手に取り実際に自分で確かめてみていただけたらと思います。

ページをぺらぺらめくって、単語を当てるというトリックを友人に使って驚かせるのもおもしろいかもしれません。

古い本である為、amazonでも安く販売されております。

ぜひぜひご一読を。

泡坂妻夫先生の他の作品はこちらからどうぞ。

この記事を書いた人
メカゴリラ

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